第1回 ポケットマニー
僕はカレーが好きだ!
まぁカレー好きは多いだろうし、僕よりカレー好きもいると思う。
僕が『食』を語るのにカレーを一番に持ってきた理由を少し話そう。
高校2年の頃、学校の近くにカレー屋さんができた。
僕らの高校は割と自由な校風で、昼食を校外で食べることも多かった。
出来たばかりということもあって、そのカレー屋さんのマスターは学生向けに安価で提供し、
そしてオープン当日に訪れた僕らにサービスをしてくれた。
マスターはカレーを本場インドで食べて研究したと言っていた。
そして僕らにいろいろな味のカレーを試供し、メニューを増やしていった。
そんなわけで僕は高校2年から卒業までの間、昼食のほぼ毎日をカレーを食べて過ごしていた。
もちろん家の夕食がカレーの日も喜んで食べていた。
そろそろみなさんは気づいたであろうか?その店の名前が『ポッケトマニー』なのだが、『マネー』ではなく『マニー』なのだ。
えっ!そこ?と思うだろうが、そこがこの店の所在する沖縄県ならではだと思います。
沖縄出身の僕らには何の違和感もなかったのだが、横浜で長年暮らして振り返るとちょっと笑ってしまった。
僕の幼い頃、沖縄のおばぁちゃんは冷たい水を『アイスワーラー』って言っていたし、
駐車場のことを『モータープール』と言っていたっけ。
当時『ポッケトマニー』のカレーは家のカレーより少しシャビシャビ(サラサラ)で、スパイシーなカレーだったのを覚えている。
それから僕のカレーの好みは今でも水分多めのスパイシーなカレーである。
もうひとつ、『ポケットマニー』の名の通り、とても安価で昼食を高校生に提供する店であった。
記憶は曖昧だが、当時ランチを300円ぐらいでサラダとドリンク付きで出していたような気がするが(200円で食った記憶も残っている)
そして僕がグーグル先生に聞いてみると、今も健在でした。今までの場所に本店と、なんと支店を島の北部に出店していた。
マスターお元気ですか?今もお陰様でカレー好きです。
あれから月日を計算するとおそらく軽く1万人以上の首里高生と出会っているでしょうから、覚えていないと思いますが、今度帰京したら必ず寄らせていただきます。